HEARTalk™ UU-002
概要
HEARTalk™ UU-002(ハートークユーツーゼロゼロツー)は、ヤマハ株式会社が開発したHEARTalk™※を手軽に実現できる基板です。 基板に実装されたマイクに話しかけると、音声が出力されます。音声出力はイヤホンジャックから出力されます。 スピーカーを接続すれば内臓アンプによるスピーカー駆動も可能です。 USBでPCと接続することで音声データの書き換えが可能です。wavファイルを用意いただければ、ご自分の声などに変更できます。 また、基板左にあるGPIOを使うと、Raspberry PiやArduino等から制御することができます。 電源はUSBコネクタ(MiniB)か電源コネクタ(PH)から供給します。 ※HAERTalk™はヤマハ株式会社の登録商標です。
特徴
・MEMSマイク搭載 ・スピーカー出力 ・ヘッドフォン出力 ・USB Mass Strage ClassでPCと接続 ・ADPCM圧縮 ・LED点灯 ・GPIO制御
仕様
ハードウェア仕様
項目 | 内容 |
---|---|
スピーカー出力 | 0.5W class AB 8Ω |
USB | CLASS 1.0 Mass Strage |
GPIO | 3.3V Pull up/ GND |
動作電圧 | 3.3V-5.5V |
消費電流 | typ 50mA + スピーカー |
動作温度範囲 | -20℃ 〜 70℃ |
ソフトウェア仕様
項目 | 内容 |
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GPIO | GPIO仕様参照 |
スイッチ | GPIO仕様参照 |
USB | USBマスストレージ 返答する音声の書換え可能。 WAVEファイル |
ダウンロードWAV |
WAV形式 RIFFフォーマット モノラル サンプリングレート:1000Hz - 96000Hz |
ADPCM | USBの機能を使ってWAVファイルをダウンロードすると自動的にADPCMに圧縮。 |
GPIO仕様
12本のGPIOをピンを外部から操作することによって、機能を制御することができます。 各ピンは、CPU内部で3.3Vにプルアップされており何も接続されていないと"1"とみなされます。 GNDへ短絡させることで"0"と認識されます。また、一部のGPIOピンは、プルアップからLOWに変化し 内部状態を告知します。ハイインピーダンスとGNDを使って双方向に通信することができます。
設定パラメータ | 詳細 |
---|---|
マイク感度設定 [B7,B4] |
3(11b):高感度(deafult) 2(10b):中感度 1(01b):低感度 0(00b):マイク停止 |
スピーカー音量設定 [B11,B10] |
3(11b):高出力(deafult) 2(10b):中出力 1(01b):低出力 0(00b):スピーカー停止 |
音グループ※ [A2,A1,A0] |
7(111b):自動判定(deafult) 6(110b):Gグループ 5(101b):Fグループ 4(100b):Eグループ 3(011b):Dグループ 2(010b):Cグループ 1(001b):Bグループ 0(000b):Aグループ |
音程 [A7,A6,A5,A4] |
15(1111b):自動判定(deafult:15) 14(1110b):返答しない 13(1101b):返答しない 12(1100b):返答しない 11(1011b):シ 10(1010b):ラ♯ 09(0101b):ラ 08(1000b):ソ♯ 07(0111b):ソ 06(0110b):ファ♯ 05(0101b):ファ 04(0100b):ミ 03(0011b):レ♯ 02(0010b):レ 01(0001b):ド♯ 00(0000b):ド |
強制発音 [C15] |
1:デフォルト 0:発音 音グループ指定・音程指定で指定した音を再生。 自動判定の設定している場合はランダム。 |
SW10 | 強制発音と同様の動作 |
音データについて
HEARTalk™ UU-002は84個の音データを保存、再生できます。 音データは7つのグループに分けられており、各グループそれぞれに音程の異なる12個の音データがあります。 HEARTalk™ UU-002はマイクで集音したデータによって、どのグループのどの音程で返答するべきかを判断します。 グループ判断は下記の通り音の長さ、強さ、音程変化によって行われます。 Aグループ 短い音節 語尾上げに対する返答 Bグループ 短い音節 語尾下げに対する返答 Cグループ 短い音節 音量が小さい、または不明瞭に対する返答 Dグループ グループ指定で選ばれた場合のみ再生される。 Eグループ 長い音節 語尾上げに対する返答 Fグループ 長い音節 語尾下げに対する返答 Gグループ 長い音節 音量が小さい、または不明瞭に対する返答
代理音
ある音データで返答するべきと判断したが、その音データが保存されていない場合は代理の音を探します。 まずは同グループ内の別音程を探し、同グループ内に音が無ければ別グループから代理の音データを探します。 どのグループを探しに行くかは開始グループによって違いがあります。 開始グループがAの場合 A -> B -> E -> F -> C -> G 開始グループがBの場合 B -> A -> F -> E -> C -> G 開始グループがCの場合 C -> G 開始グループがDの場合 Dグループ内のみを探索 開始グループがEの場合 E -> F -> A -> B -> G -> C 開始グループがFの場合 F -> E -> B -> A -> G -> C 開始グループがGの場合 G -> C
音判断時、発音中のGPIO動作詳細
HEARTalk™が返答するべきと判断したら、B7とB4がpullupからLOWになります。この立ち下がりから約14msの間、 音グループ指定GPIO(A2,A1,A0)音程指定GPIO(A7,A6,A5,A4)はHEARTalk™に選ばれた音グループと音程が出力されます。 この後、選ばれた音データが再生されるのですが、選ばれた音が保存されていない場合は、代理の音データを再生します。 グループ、音程の指定があれば、その範囲内で代理の音データを探します。代理の音データがみつからなければ再生はされません。 音声再生時に再びB7とB4がLOWになり、再生中の音グループと音程はGPIO(A2,A1,A0,A7,A6,A5,A4)で出力されます。 再生が終わるとGPIO(B7,B4,A2,A1,A0,A7,A6,A5,A4)はpullupに戻ります。
音データの書き換え方法
1.HEARTalk™ UU-002をUSBケーブルでPC(Windows)と接続する。 2.電源スイッチ(SW20)をUSBにする。 3.しばらく待つとPCが"HEARTalk"という名のドライブを認識する。 4.wavファイルをHEARTalkドライブへドラッグ・アンド・ドロップすると書き込みが開始される。 書き込めるwavファイルの最大サイズは約272KB(278444)です。対応形式はモノラル 符号16bit サンプリング周波数1000〜96000Hz です。 ファイル名は3文字で書いて下さい。 1文字目 a,b,c,d,e,f,g でグループを指定 2、3文字目 00-11 で音程を指定 拡張子は無視されます。 例 "a00" Aグループ ド "g11" Gグループ シ
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のりこさんABC(初期音声) ゆりさんABC ゆりさんおはようABEF ユニティーちゃん ©Unity Technologies Japan/UCL 全部の音を消すファイル 一つの音を消すファイル
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